音声ブラウザ専用ショートカット。こちらより記事見出しへ移動可能です。クリック。

音声ブラウザ専用ショートカット。こちらより検索フォームへ移動可能です。クリック。

日経エコロミー

環境とビジネスに関する最新ニュースとお役立ちコラム満載


2010年に生き残るクルマ(舘内端)

「リッター98km」の高性能(07/10/09)

舘内端(たてうち・ただし)
自動車評論家。1947年群馬県生まれ。日大理工学部卒、東大宇宙航空研究所勤務後、レーシングカーの設計に携わる。1994年日本EVクラブ設立、現在も代表を務める

 最近、とみにEV(電気自動車)にスポットライトが当たるようになりました。その理由はさまざまですが、EVの燃費の良さ、CO2排出量の少なさが注目されていることは確かです。では、どれくらい燃費が良いのかというと、リッター98kmも可能なのです。

 最近、発表されたEVには三菱自動車のi−MiVE、i−MiVE SPORT、富士重工業のR1e、ニッサンのMixim、米国のTESLA、エンジンは持っているがほとんどEVのGMのVolt(ボルト) などがあります。ベンチャー企業の計画を入れると、さらにたくさんのEVがあります。第三次のEVブームの到来といってもよいかもしれません。

 その中で、@-MiVEとR1eは、すでに生産され東京電力に納入が始まっています。一般への市販も間近だといわれています。

 EVの詳しい話は別の機会に譲るとして、EVの燃費にスポットライトを当ててみたいと思います。これがお分かりになると、エンジンの付いたEVでもあるハイブリッド車についての理解がまた一段と深まると思いますし、ディーゼル対ハイブリッドについても、納得できるようになると思います。

 東京電力に納入された富士重工業のR1eですが、その燃費性能をエンジン車に比べると驚くべくことになります。ハイブリッド車がEVモードで走ったときには、この驚くべき燃費になるのです。

 R1eには、リチウムイオン電池が搭載されています。その電気の量は9.2kWh(キロワットアワー)です。これは、電気の契約が50Aの家庭2軒がフルに電気を1時間使った場合に相当する電力よりも少し少ないくらいのものです。

 さて、この電力でR1eは10.15モードで95km走ることができます。したがって、1km走るには9.2kWh÷95km=0.0968kWh/km=96.8Wh/km、つまり約100Wh(ワットアワー)の電力が必要だということです。

富士重工が東京電力と共同開発した電気自動車

 これは、100ワットの電球を1時間点けたときの消費電力と同じです。R1eは、100ワットの電球を1時間点けたときのエネルギーで1km走れるということです。

 といっても分かりにくいかもしれません。それでエンジン車と比べてみましょう。エンジン車の中でもっとも燃費の良いのは、ハイブリッドのプリウスです。10.15モードでリッター35.5kmも走ることができます。

 ところでガソリン1リッターのエネルギーは9.8kWhです。またプリウスは1km走るのに1÷35.5=0.0282リッターのガソリンを使います。0.0282リッターは9.8×0.0282=0.276kWhです。

 したがって、プリウスのリッター35.5kmという燃費を電費に換算すると、0.276kWh/km=276Wh/kmということになります。

※ ご意見・ご感想はこちらのリンク先からお送りください。ご氏名やメールアドレスを公表することはありません。

「2010年に生き残るクルマ(舘内端)」最新記事

さらにこの連載コラムのバックナンバーを見る

連載コラムインタビュー

環境ニュースサイト(日経エコロミートップ)