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言葉よりも行動を(篠健司) フィールドを守りたい――環境派アスリートたちの情熱(07/08/06)
登山やバックカントリースキー、サーフィン、フライフィッシングなどのアウトドアスポーツは、エンジンなど機械の力に頼らず、人間が体力と技術そして経験、時には根性で、様々に変化する自然条件の中で挑むスポーツです。こうしたスポーツを楽しむアウトドア・アスリートたちは、自然の中で過ごす時間が長いゆえに、その変化を誰よりも早く感じ取り、目にしたりする人々でもあります。 私が勤務するパタゴニア社はサーフィンなど自然と向き合うようなスポーツを奨励していることからこういったアスリートの方々とお付き合いする機会が多いのですが、破壊の危機に直面しているフィールドを守るために真剣に環境問題に取り組んでいる人々に出会うことがあります。彼らのなかには、仲間とともに環境団体を立ち上げ、積極的に働きかける人たちもいます。 ■サーファーが乗り出した環境保全活動 その代表例がサーフィンの愛好家による非営利団体「サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン(SFJ)」です。この団体は米国で1984年に設立され、サーファーやボディボーダーの視点から海辺の環境保護活動を行なっています。米国では現在メンバーが5万人を超え、ブラジル・オーストラリア・ヨーロッパなどに支部が設立されています。日本では1993年に発足して以来、日本のサーフポイントや海辺の環境を守ることを目的に、海の水質調査、シンポジウム開催、学校への出前授業など幅広く活動しています。 最近、SFJも含めて世界中のサーファーが支援していた、ハワイ・オアフ島の有名なサーフポイント、ノースショアを見下ろす高台「ププケア・パウマル」から海に続く1129ヘクタールを保全する活動が成功を収めました。この地をめぐる大規模な住宅開発計画に地元住民らが反対運動を展開。その後、開発を手がけたゼネコンが土地を市場に売りに出したため、地元住民が設立した土地信託が集めた寄付で土地を買収し、公用地として永久保全したのです。 この地区はクジラなどが回遊する海洋保護区としても知られ、また、冬には巨大な波が押し寄せるサーファーにとっての聖地でした。加えて、レクリエーションや環境教育プログラムの場であり、固有植物や文化財を復元し、そして水質や景観を守ろうというものでした。日本企業が開発事業者であったため、SFJも地元出身のサーファーでもある著名ミュージシャンのジャック・ジョンソンさんとともにゼネコン本社を訪れ役員と話し合いを持ったり、日本のサーファーに土地買収のための寄付を呼びかけるなど保全にむけて積極的に活動を展開しました。 ■尊敬すべきアスリートたち
たとえば、河口から約200キロメートルも川を遮る人工物がないためにサクラマスが海から源流部まで自由に遡上産卵するする清流、サンル川。寿命が100歳とも言われるカワシンジュガイが生息し、直接川から水を飲むこともできるほどの澄み切ったこの川にダム建設計画が持ち上がりました。あるフライフィッシング愛好家はダム建設に疑問を持ち、地元の豊かな森林を活かした、ダムに頼らない代替手段を提案しています。 試運転が始まった青森県六ケ所村核燃料再処理工場については、昨今原発の安全性が問われるなか、周辺の海域の汚染を心配する人々も当然います。あるシーカヤッカーは、世界的に有数な漁場であり、自らの活動フィールドでもある三陸の海への影響を懸念して関連情報をくまなく収集し、環境団体と協力して自らも情報発信を始めています。
こうしたアスリートたちは、私たちの健康なライフスタイルが健康な自然の持続性に依存していることを認識しているのだと思います。アウトドアスポーツをしない方もきれいな空気や水、汚染されていない食品、休暇を過ごす自然豊な場所を望んでいるはずで、こうした問題に関心を持っていただければ幸いです。 <この記事の2、3ページ目は、文中に登場した写真の拡大版を掲載しています> <関連記事> [2007年8月6日/Ecolomy] ※ ご意見・ご感想はこちらのリンク先からお送りください。ご氏名やメールアドレスを公表することはありません。 「言葉よりも行動を(篠健司)」最新記事
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