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生物多様性トレンドへの探検(山根一眞) 養老先生も没頭した電子顕微鏡の世界(上)・「虫」をよく見る意味とは(08/02/07)
このページの右にお顔が見える養老孟司先生は、今、電子顕微鏡で生物を見ることの大事さを熱く語っている。これは、大変すばらしいことだ。生物の世界は肉眼で見ても大きな発見がある。よく見ると、私たち人間が高度な工学でしか手にできないと思う造形、機能をちっぽけな虫がとっくに実現していることに気づき「感動」する。 虫眼鏡や光学顕微鏡で見ると、さらに驚くべき世界を発見して「感服」する。大発見はそこで止まらない。電子顕微鏡で見ると、生命体がもつ、もっと腰を抜かす造形と機能の世界が見えてきて「敬服」する。こうなると、自然の力、というより神様の力の凄さだと思い「崇敬」する。 ■生物多様性の危機迫る だが、その生命体はひとたび滅びてしまえば二度と取り戻すことはできず、それによってヒトも含めた全生物は遠からず討ち死にする。と口にすると、ちょっと前までは「過激な生物保護派」として白い眼で見られた。ところが、国連・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)はそれが差し迫った事態であることを訴えている。
地球上のあらゆる生物は深い生命連鎖によって生存しているはずで、30―40%の生物が絶滅すればヒトも確実に絶滅する。なぜなら、私たちの生命は「生物」を食べることによってのみ成り立っているのだから。いま私たちが「生物多様性」を考えねばならないのは、そのためだ。 ■虫が伝える生物多様性の大切さ
養老先生は虫好きだ。虫、虫と聞くと、これまた「虫なんて・・・」と受け止められてしまうのだが、生命世界を見て感動するには虫が最上の対象なのだ。見れば見るほど、拡大すればするほど、尽きることなく驚くべき世界が見えてくるからだ。モノをよく見るための道具に「虫眼鏡」という名がついたのは、凸レンズで拡大して見るのに絶好の対象が虫だからなのではないかと私は考えている。 だが、「虫眼鏡」は「光学系」の拡大手段だ。神奈川県箱根町にある養老先生の隠れ研究所、通称「バカの壁ハウス」にも立派な光学実態顕微鏡がいくつかあって、先生はそこで虫の解剖などにも取り組んでいた。だが光学顕微鏡で見えるものには限界がある。それより先は電子顕微鏡の世界だ。 ※ ご意見・ご感想はこちらのリンク先からお送りください。ご氏名やメールアドレスを公表することはありません。 「生物多様性トレンドへの探検(山根一眞)」最新記事
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